新築でカビが発生しやすい場所とその対策とは？

新築でカビが発生しやすい場所とその対策とは？

せっかく建てた新築の家でもきちんと健康面までを考えて家づくりをしていなければ、新築後に家の中にカビが発生してしまい、健康被害を引き起こす可能性があります。また、カビは一度発生してしまうとなかなか治りにくいため、これから住宅を建てようと考えている方においてはカビの発生が起こらないように注意をして家づくりをしていく必要があります。現代の住宅においてカビが発生しやすいのはどういった場所なのかを理解して、それぞれの部屋において家づくりの際にはどんな対策をしていくことが大切なのかに注目してみていきましょう。

カビの増殖について理解しよう

カビの増殖には，温度・湿度（水分）・栄養分・ 酸素の環境条件が関係しており、これらの条件が適している状態になるとカビの胞子は発芽しますが、逆に条件がひとつでも欠けているとカビは増殖できないのが特徴です。そのため、栄養分となる埃や汚れをこまめに掃除をすることも大切ですが、アンティーク家具などや本といった物自体にもカビの好む栄養が含まれているため、室内空間においては実際には温度・湿度が一番コントロールしやすい箇所となることが理解できるかと思います。

参照：カビ汚染と環境の調査・対策について

カビの増殖が起こりやすい場所とは

では実際にカビの増殖が起こりやすい場所とはいったいどういったところなのでしょうか？

湿気・水分が多い所

風通しが悪く、湿気のこもりやすい場所はカビが増殖しやすい環境となります。特に、浴室やキッチン、トイレなどの水回りは湿度が高く、カビが発生する可能性が高い場所です。浴室はシャワーやお風呂を使うことで、大量の水蒸気が発生します。また、キッチンでは食事の調理や洗い物をすることで、水が飛び散り、床や壁についてしまうことがあります。トイレにおいても同様に水を使う場所になるので、湿度が高くなりやすい場所と言えます。

断熱性能の高い場所

現代の新築住宅は断熱性能が高いため、居住性が向上する反面、室外と室内の温度差が大きくなってしまうため、湿気やカビの発生リスクも高まります。例えば、窓ガラスが二重構造になっている場合や、冬場に暖房をつけていると、室内は暖かくなりますが、窓ガラスは外気によって冷たく冷え切っているため、窓の内側に結露が起こってしまいます。結露が発生すると、室内の湿度が高くなり、カビの繁殖が起こりやすくなってしまいます。

カビの発生を防ぐためには？

湿気をこもらせないようにする

湿気・水分が多いところにおいては、湿気がこもりやすくなっているため換気が必要不可欠です。換気扇がない場合や、小まめな換気、換気扇の掃除を怠っている場合はカビが増殖しやすくなります。特に浴室やトイレといった水回りにおいては湿度が高くなりやすいため、換気が不十分な場所であるため、定期的な掃除や換気がしやすいような設計を持っておくことや、場合によっては湿度を下げるために除湿器を使用するなどの対策も想定しておくことが大切です。

換気扇の使用や窓の開け閉めによって空気を循環させて湿気を排出することで、カビが増殖しにくくなる工夫を設計の段階から空気の流れを意識することは、健康に暮らしていくためには大切なポイントです。

部屋の温度差が出ないように管理する

断熱性能が高い部屋においては部屋の温度差をなるべく無くすことで、結露が起こりにくい環境を整えておくことが必要となり、そういった工夫を家づくりの段階から意識しておくことが大切になります。例えば各部屋にエアコンの設置をすることや、換気システムの導入を行うことで、なるべく家の中のすべての部屋の温度を一定にすることなどで室温を管理することでなるべく結露を防ぐことが大切になります。

まとめ

健康に暮らせる家づくりをしていくためには、やはり家の中でカビが発生しやすい場所を理解してから家づくりを進めていくことが大切で、理解していないことで後になって後悔したり、余計なコストがかかったりといったケースは少なくありません。

今回ご紹介したようなカビの発生する根本的な部分を理解して、カビが発生しないような対策をとって、自分たちの家づくりにも役立てていけるようにしていきましょう。