家を建てる前に知っておくべき防音室に関するよくある失敗例６選

家を建てる前に知っておくべき防音室に関するよくある失敗例６選

新しい家で音を楽しむ生活を快適に送るためには、防音対策はとても大切な要素の一つです。ですが多くの方は、家づくりにおいての防音対策に関する誤解や不十分な知識により、予期せぬトラブルや失敗に繋がることがあります。今回は、そんな家づくりにおいての防音対策でありがちな失敗６個と、それらを回避するための具体的な方法を紹介していきます。

思ったような防音効果が得られなかった

家を建てる際、多くの人が重視するのはコストですが、なるべく総費用が安い住宅会社を選ぶケースが少なくありません。

特に防音に関しては、コストを抑えようとするあまり、安価な住宅会社を選んだ結果、期待した防音効果が得られないという失敗が起こりがちです。防音対策は専門的な知識と技術が要求されるため、ローコスト住宅などでは適切な対策が施されない可能性が高いです。そのため、設計段階や仕様書で防音室の性能のチェックをすることや、他社との比較を行うことが大切です。

リビングや寝室のとなりに防音室を設置したら音がうるさかった

防音室と言えども、隣り合った部屋では音がうるさく感じてしまうことは起こりうります。そのため、間取りを設計する段階から防音室を使う家族以外の生活が快適に保てるかどうかと言った目線で、リビングや寝室との距離をとって配置することは、防音室を作るためには欠かせない要素です。

思ったより小さい部屋となってしまった

防音室は壁と防音室の間に空気層を設けて振動留めと防音性能を確保するため、当初想定していた部屋より小さくなる可能性が高いです。そのため十分な家具家電が置けず失敗したという事例もあります。住宅に防音室を作る際は部屋の大きさが減ることを想定して間取りを検討する必要があります。建築会社の方へ依頼して図面に反映してもらうようにしましょう。

空調も配慮しておらず熱がこもりやすく暑かった

機密性の高い防音室は、冬は暖かく過ごせる反面、夏はとても暑くなりがちです。暑さが苦手な楽器や精密機械などを夏場に防音室へ保管しておくと、故障してしまったなんてことや、熱がこもっていることで、その部屋で快適に過ごせないこともあります。

そのため、一年中過ごしやすい地域でも気密性が高い防音室では、通年快適に防音室を使えるようにするために、空調設備も考慮しておくことはとても大切なポイントです。

施工費用が思ったより高かかった

防音室最大のデメリットは、施工費用が高くなりがちなことですが、一坪あたりの単価はお手頃価格でも、広い部屋を防音仕様にすると施工費用が予想以上に高額になることもあります。音がほとんど漏れない仕様で、快適に過ごせるように空調も設置するとなると、通常の部屋と比べると数倍になることも。

そのため予算内に収めるには、譲れない点と妥協点をしっかりと明確にすることが大切で、なるべく必要最低限のコンパクトな設計にすることが重要となります。

防音室を使わなくなった

子どものためにと作った防音室も子どもが大きくなって巣立っていった際や、ライフスタイルの変化によって趣味も変わることで、必要なかったと後悔するケースも。

せっかく大金を払って防音室を作ったが使わなくなってしまったとなると、その費用を別の設備に回せばよかったと後悔してしまいがちです。

そのため防音室を作る場合は、不要になった時を想定して、例えばシアタールームにすることや、DIYの作業場所にするなどといったように不要になった際の使い方までも考えておきましょう。

まとめ

防音対策での失敗を避けるためには、防音室の使用目的を明確にしておくことや、建築設計段階での防音対策の検討、間取りや広さ決め、そして環境に応じた対策が必須となります。これらのポイントを踏まえて、自分たちの家でこのようなトラブルが起こらないように計画的に防音対策を進めていくことで、快適な生活環境を実現していきましょう。