注文住宅の費用相場と内訳|2026年版の総額と資金計画の立て方

資金計画・コストについて

2026.03.19

writer
IROHA.IE

「注文住宅っていくらかかるの?」 「総額でどれくらい準備すればいい?」

注文住宅を検討し始めると、最も気になるのが「費用」のことではないでしょうか。しかし、住宅会社のチラシやホームページに書かれている価格は「本体工事費」のみで、実際には付帯工事費や諸費用が別途かかることが多く、「結局いくら必要なの?」と混乱してしまう方も少なくありません。

この記事では、2026年最新の注文住宅の費用相場から、本体工事費・付帯工事費・諸費用の内訳、さらには資金計画の立て方まで、注文住宅のお金に関する全てを詳しく解説します。

「予算オーバーで妥協した」「想定外の費用が発生した」という後悔をしないために、ぜひ最後までお読みください。


目次

目次

  1. 注文住宅の総額相場(2026年版)
  2. 本体工事費の内訳と相場
  3. 付帯工事費の内訳と相場
  4. 諸費用の内訳と相場
  5. 坪単価の正しい見方
  6. 予算別|建てられる家のイメージ
  7. 資金計画の立て方
  8. まとめ|定額×自由設計で予算の不安を解消

1. 注文住宅の総額相場(2026年版)

まずは、注文住宅を建てる際の総額相場を確認しましょう。

全国平均の総額相場

【土地あり】既に土地を持っている場合

  • 建築費用の全国平均:3,200〜3,800万円
  • 延床面積:平均35坪(115㎡)
  • 坪単価:平均90〜110万円

【土地なし】土地から購入する場合

  • 総額の全国平均:4,500〜5,500万円
  • 内訳:土地代1,500〜2,000万円 + 建築費用3,000〜3,500万円

※首都圏・近畿圏・中部圏など、エリアによって大きく異なります

エリア別の費用相場

エリア土地代(平均)建築費用(平均)総額(平均)
首都圏2,500万円3,500万円6,000万円
近畿圏2,000万円3,300万円5,300万円
中部圏1,500万円3,200万円4,700万円
地方都市1,000万円3,000万円4,000万円

重要なポイント

チラシやホームページの価格は「本体工事費のみ」の場合が多く、実際には総額で1.2〜1.5倍かかることを想定してください。

例:

  • 本体工事費:2,500万円と表示
  • 実際の総額:3,000〜3,750万円(付帯工事費・諸費用込み)

費用の内訳(割合)

注文住宅の総額は、大きく3つに分類されます。

【費用の内訳】

本体工事費:70〜80%(建物本体)

付帯工事費:15〜20%(外構、地盤改良など)

諸費用:5〜10%(登記、ローン手数料など)

具体例:総額3,500万円の場合

  • 本体工事費:2,450〜2,800万円(70〜80%)
  • 付帯工事費:525〜700万円(15〜20%)
  • 諸費用:175〜350万円(5〜10%)

2. 本体工事費の内訳と相場

本体工事費とは、「建物本体を建てるための費用」です。

本体工事費に含まれるもの

1. 仮設工事

  • 足場、養生シート、仮設トイレ、仮設電気・水道
  • 費用:50〜100万円

2. 基礎工事

  • コンクリート基礎、鉄筋、型枠
  • 費用:150〜250万円(ベタ基礎の場合)

3. 木工事(構造躯体)

  • 柱、梁、土台、屋根、壁の骨組み
  • 費用:600〜1,000万円

4. 屋根・外壁工事

  • 屋根材(スレート、ガルバリウム、瓦)
  • 外壁材(サイディング、塗り壁、タイル)
  • 費用:300〜500万円

5. 内装工事

  • 壁紙、床材、天井、建具(ドア)
  • 費用:300〜500万円

6. 住宅設備

  • キッチン、浴室、トイレ、洗面所
  • 費用:300〜600万円

7. 電気・配管工事

  • 電気配線、照明、給排水、ガス配管
  • 費用:200〜300万円

8. その他

  • 断熱材、防水、換気設備
  • 費用:150〜250万円

本体工事費の坪単価相場

住宅会社のグレード別に、本体工事費の坪単価をご紹介します。

住宅会社のタイプ坪単価30坪の場合35坪の場合40坪の場合
ローコスト住宅50〜65万円1,500〜1,950万円1,750〜2,275万円2,000〜2,600万円
中堅ハウスメーカー70〜90万円2,100〜2,700万円2,450〜3,150万円2,800〜3,600万円
大手ハウスメーカー90〜120万円2,700〜3,600万円3,150〜4,200万円3,600〜4,800万円
工務店60〜80万円1,800〜2,400万円2,100〜2,800万円2,400〜3,200万円
設計事務所80〜100万円2,400〜3,000万円2,800〜3,500万円3,200〜4,000万円

3. 付帯工事費の内訳と相場

付帯工事費とは、「建物本体以外にかかる費用」です。見落としがちですが、総額の15〜20%を占める重要な項目です。

付帯工事費に含まれるもの

1. 解体工事費

  • 既存建物の解体(建て替えの場合)
  • 費用:100〜200万円(木造30坪の場合)

2. 地盤調査・地盤改良

  • スウェーデン式サウンディング試験:5〜10万円
  • 地盤改良(軟弱地盤の場合):50〜150万円

軟弱地盤の場合

  • 表層改良:50〜80万円
  • 柱状改良:80〜120万円
  • 鋼管杭:100〜150万円

3. 外構工事(エクステリア)

  • 駐車場(コンクリート・2台分):30〜50万円
  • フェンス・境界ブロック:50〜100万円
  • 玄関アプローチ:20〜40万円
  • 庭(芝生・植栽):30〜50万円
  • ウッドデッキ:30〜60万円
  • 合計:160〜300万円

4. 屋外給排水工事

  • 上水道引き込み:20〜50万円
  • 下水道引き込み:30〜80万円
  • 浄化槽設置(下水道がない場合):80〜150万円

5. 電気・ガス引き込み工事

  • 電気引き込み:10〜30万円
  • ガス引き込み:10〜30万円

6. 照明器具

  • LED照明、ダウンライト、シーリングライト
  • 費用:30〜60万円(全室)

7. カーテン・ブラインド

  • 全窓分のカーテン
  • 費用:30〜60万円

8. エアコン

  • 1台あたり10〜20万円
  • 5台の場合:50〜100万円

9. その他

  • 建築確認申請費用:20〜30万円
  • 測量費:10〜30万円

付帯工事費の総額目安

項目費用
解体工事(建て替えの場合)100〜200万円
地盤調査・改良5〜150万円
外構工事160〜300万円
屋外給排水工事50〜130万円
電気・ガス引き込み20〜60万円
照明器具30〜60万円
カーテン30〜60万円
エアコン50〜100万円
その他30〜60万円
合計475〜1,120万円

※地盤改良や解体工事の有無で大きく変動


4. 諸費用の内訳と相場

諸費用とは、「建築費用以外にかかる手続き費用」です。

諸費用に含まれるもの

1. 土地購入費用(土地を購入する場合)

  • 仲介手数料:土地代の3%+6万円
  • 例:土地1,500万円の場合 → 51.6万円
  • 印紙税:1〜3万円
  • 登記費用(所有権移転):10〜20万円

2. 建物の登記費用

  • 所有権保存登記:5〜10万円
  • 表題登記:8〜12万円
  • 司法書士報酬:10〜20万円

3. 住宅ローン費用

  • 融資手数料:借入額の2.2%、または定額3〜5万円
  • 例:借入3,000万円の場合 → 66万円
  • 印紙税(金銭消費貸借契約):2〜6万円
  • 抵当権設定登記:5〜10万円
  • 団体信用生命保険:ローンに含まれる場合が多い

4. 火災保険・地震保険

  • 火災保険(10年一括):20〜40万円
  • 地震保険(5年):10〜20万円

5. 固定資産税・都市計画税

  • 引き渡し後、日割り計算で清算

6. 引っ越し費用

  • 家族4人の場合:10〜20万円

7. 仮住まい費用(建て替えの場合)

  • 賃貸3〜6ヶ月分:30〜60万円

8. その他

  • 地鎮祭・上棟式:10〜20万円
  • 家具・家電購入:50〜150万円
  • 近隣挨拶品:1〜2万円

諸費用の総額目安

項目費用
土地購入費用60〜80万円(土地1,500万円の場合)
建物の登記費用23〜42万円
住宅ローン費用73〜81万円(借入3,000万円の場合)
火災保険・地震保険30〜60万円
引っ越し費用10〜20万円
家具・家電50〜150万円
その他11〜22万円
合計257〜455万円

※土地を持っている場合は、土地購入費用が不要


5. 坪単価の正しい見方

「坪単価50万円」「坪単価100万円」といった表示をよく見かけますが、実は坪単価には明確な定義がなく、住宅会社によって計算方法が異なります。

坪単価の計算方法

一般的な計算式

坪単価 = 本体工事費 ÷ 延床面積

  • 本体工事費:2,800万円
  • 延床面積:35坪
  • 坪単価:2,800万円 ÷ 35坪 = 80万円/坪

坪単価の落とし穴

落とし穴① 施工面積で計算される場合がある

延床面積ではなく、施工面積(バルコニー・玄関ポーチ含む)で計算されると、坪単価が安く見えます。

【延床面積で計算】

2,800万円 ÷ 35坪 = 80万円/坪

【施工面積で計算】

2,800万円 ÷ 40坪(バルコニー等含む) = 70万円/坪

→ 10万円/坪も安く見える!

落とし穴② 本体工事費に含まれる範囲が違う

  • A社:照明・カーテン・エアコン込み
  • B社:照明・カーテン・エアコン別途

同じ「坪単価70万円」でも、総額は大きく異なります。


坪単価を比較する際の注意点

✓ 計算の基準を確認(延床面積 or 施工面積) ✓ 本体工事費に含まれる範囲を確認(照明・カーテン・エアコンは?) ✓ 付帯工事費・諸費用の見積もりを必ず取る ✓ 総額で比較する

「坪単価が安い」だけで判断せず、必ず総額で比較しましょう。


6. 予算別|建てられる家のイメージ

実際に、予算別でどんな家が建てられるのか、具体的なイメージをご紹介します。

予算2,500万円の場合

【内訳】

  • 本体工事費:1,750万円(70%)
  • 付帯工事費:500万円(20%)
  • 諸費用:250万円(10%)

【建てられる家】

  • 延床面積:28〜30坪
  • 間取り:3LDK
  • 仕様:ローコスト住宅、規格住宅
  • 特徴:
  • シンプルな間取り
  • 標準仕様の設備
  • 外構は最小限
  • コストを抑えた材料選び

こんな人に向いている

  • 初めてのマイホーム
  • コストを最優先したい
  • 将来リフォームで自分好みにしたい

予算3,000万円の場合

【内訳】

  • 本体工事費:2,100万円(70%)
  • 付帯工事費:600万円(20%)
  • 諸費用:300万円(10%)

【建てられる家】

  • 延床面積:30〜33坪
  • 間取り:3LDK〜4LDK
  • 仕様:中堅ハウスメーカー、定額制住宅
  • 特徴:
  • ゆとりのある間取り
  • 標準〜やや上の設備
  • 外構もそこそこ充実
  • 床暖房など一部オプション可能

こんな人に向いている

  • 家族4人で快適に暮らしたい
  • 性能もデザインもバランスよく
  • 将来のメンテナンスコストも考慮したい

予算3,500万円の場合

【内訳】

  • 本体工事費:2,450万円(70%)
  • 付帯工事費:700万円(20%)
  • 諸費用:350万円(10%)

【建てられる家】

  • 延床面積:33〜38坪
  • 間取り:4LDK
  • 仕様:中堅〜大手ハウスメーカー
  • 特徴:
  • 広々とした間取り
  • グレードの高い設備
  • 外構も本格的
  • 太陽光発電、床暖房など充実

こんな人に向いている

  • ゆとりのある暮らしをしたい
  • 設備や性能にこだわりたい
  • 長期優良住宅、ZEH住宅にしたい

予算4,000万円以上の場合

【内訳】

  • 本体工事費:2,800万円〜(70%)
  • 付帯工事費:800万円〜(20%)
  • 諸費用:400万円〜(10%)

【建てられる家】

  • 延床面積:38坪以上
  • 間取り:4LDK〜5LDK
  • 仕様:大手ハウスメーカー、設計事務所
  • 特徴:
  • こだわりの設計
  • 最高グレードの設備
  • 外構も充実
  • 全館空調、太陽光+蓄電池など

こんな人に向いている

  • デザインや性能に一切妥協したくない
  • 二世帯住宅や特殊な間取り
  • 長く快適に暮らせる家にしたい

7. 資金計画の立て方

注文住宅を建てる際の資金計画の立て方を、ステップごとに解説します。

ステップ1:総予算を決める

自己資金 + 住宅ローン = 総予算

自己資金の目安

  • 頭金:総額の10〜20%
  • 諸費用:総額の5〜10%

例:総予算3,500万円の場合

  • 頭金:350〜700万円
  • 諸費用:175〜350万円
  • 自己資金合計:525〜1,050万円
  • 住宅ローン:2,450〜2,975万円

ステップ2:土地代と建物代の配分を決める

一般的な配分

  • 土地代:40〜50%
  • 建物代(本体+付帯+諸費用):50〜60%

例:総予算4,000万円の場合

  • 土地代:1,600〜2,000万円
  • 建物代:2,000〜2,400万円

ステップ3:住宅ローンの借入額を決める

年収別の借入可能額

年収借入可能額(目安)月々の返済額総予算(頭金20%の場合)
400万円2,800万円約8.4万円3,500万円
500万円3,500万円約10.5万円4,375万円
600万円4,200万円約12.6万円5,250万円
700万円4,900万円約14.7万円6,125万円

※借入期間35年、金利1.0%、返済負担率25%で計算

注意点

  • 借入可能額 ≠ 返済できる額
  • 生活費、教育費、老後資金も考慮
  • 余裕を持った借入額にする

ステップ4:本体工事費・付帯工事費・諸費用の配分

総予算から逆算

【例:総予算3,500万円、土地代1,500万円の場合】

建築予算:2,000万円

↓ 配分

本体工事費:1,400万円(70%)

付帯工事費:400万円(20%)

諸費用:200万円(10%)


ステップ5:予備費を確保

想定外の費用に備える

  • 地盤改良(軟弱地盤の場合):50〜150万円
  • オプション追加:50〜100万円
  • 家具・家電購入:50〜150万円

予備費の目安

  • 総予算の5〜10%
  • 例:総予算3,500万円の場合 → 予備費175〜350万円

資金計画の具体例

【Aさん家族の場合】

  • 年収:600万円
  • 自己資金:800万円
  • 総予算:4,500万円

【内訳】

土地代:1,800万円

本体工事費:1,890万円(70%)

付帯工事費:540万円(20%)

諸費用:270万円(10%)

───────────────

合計:4,500万円

【資金調達】

自己資金:800万円

住宅ローン:3,700万円

【月々の返済額】

  • 借入額:3,700万円
  • 金利:1.0%
  • 返済期間:35年
  • 月々の返済額:約10.4万円

8. まとめ|定額×自由設計で予算の不安を解消

注文住宅の費用は、本体工事費だけでなく、付帯工事費・諸費用を含めた総額で考える必要があります。

費用の内訳(再掲)

  • 本体工事費:70〜80%
  • 付帯工事費:15〜20%
  • 諸費用:5〜10%

坪単価の落とし穴

  • 計算基準が異なる
  • 本体工事費に含まれる範囲が異なる
  • 必ず総額で比較する

資金計画のポイント

  • 自己資金は総額の15〜30%
  • 住宅ローンは年収の5〜7倍まで
  • 予備費を総額の5〜10%確保

「予算オーバーで妥協した」「想定外の費用が発生した」という後悔をしないために、事前にしっかりと資金計画を立てましょう。


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