共働き家庭の「家事ラク」キッチン実現のためのポイントとは？

共働き家庭の「家事ラク」キッチン実現のためのポイントとは？

内閣府発表の｢男女共同参画白書 令和4年版｣によると、共働き世帯は年々増加していて、2001年〜2021年までの間で約1.5倍に増え、夫婦のいる世帯全体の約7割にまで達しています。世帯年収が上がり経済的に安定するというメリットはありますが、家族が快適に暮らすためには家事や育児のバランス、1日の時間配分が課題になります。この記事では、そんな忙しい日々を送る共働き夫婦のキッチン周りの「家事ラク」となる家づくりのポイントをご紹介します。

出典：内閣府男女共同参画局｜男女共同参画白書 令和4年版 全体版

キッチンでの家事動線をなるべく短くシンプルに

キッチン周りの動線を短くシンプルにすることで、家事の効率が格段に上がります。買い物、料理の準備、調理、配膳、片付け、ゴミ出しといった一連の動線を工夫して、無駄のない動きを実現しましょう。例えばシンクとダイニングテーブルを横に並べるような工夫をもっておけば、調理後に、横移動して料理をダイニングテーブルに運ぶことができるので、家事動線が短くなります。こういった細かな動作一つでも家事においては大きな時短に繋がります。

マルチアイランドキッチンを採用する

共働き家庭において、夫が調理を手伝う際に「キッチンが狭い」「コンロ周りのはねや調理中のにおいがリビングに広がる」といった不満がよく聞かれます。そのため、夫が調理に参加しやすいキッチンの工夫が必要です。

そこでおすすめしたいのが「マルチアイランドキッチン」です。このスタイルは、共働き家庭のために開発され、シンクとコンロの位置をずらして配置することで、2人が同時にキッチンに立ってもお互いの作業を邪魔しない設計になっています。これにより、調理と洗い物を同時に行いやすく、共働き家庭に最適なキッチンと言えるでしょう 。

パントリーで広い収納の確保と設置位置

共働き夫婦にとって、頻繁に買い物に出かけられないのはよくあることです。そこで、パントリーを設置して買い物収納を充実させることをお勧めします。パントリーには、人が中に入れるほどの大容量の部屋型パントリーや、アイテムが一目瞭然のクローゼット型パントリーなど、様々なサイズがあります。自分たちが使いやすいものを選びましょう。

また、パントリーの位置にも注意すると家事が楽になります。共働き夫婦は買い物の量が多くなることが多いため、玄関からパントリーまでの動線を短くすることが大切です。これにより、重い物を運ぶ負担を軽減できます。

さらに、最近ではパントリーに冷凍庫を設置する家庭も増えており、その場合はパントリーにコンセントが必要です。家づくりの段階から配線計画をしておくことが重要です。

まとめ

共働き夫婦にとって、効率的な家事動線や家事負担を軽減する工夫は重要です。例えば、マルチアイランドキッチンを採用すること、パントリーの設置により、収納スペースを確保し、買い物の負担を減らすこと、パントリーの位置はなるべく玄関から近くに配置し、動線を短くすること。これらの工夫はどれも家づくりの段階から意識しておかなければなりません。共働き夫婦は家事の効率を高め、家庭生活をより快適にすることを目指し、動線計画や収納の工夫を通じて、家族全員が使いやすい住まいを実現しましょう。