子どもの安全性を確保する間取りの考え方
2020.09.11
writer
IROHA.IE
小さな子どもは好奇心旺盛のため思いもよらない行動をとるものですが、「家の中だから安心!」と思いきや、家の中にも危険は潜んでいます。
洗濯や料理に掃除と何かと多忙な子育てママの場合、ついつい子どもに目が行き届かず、目を離してしまいがちで、一瞬の隙に思いもよらない行動によって事故を招いてしまう事もあります。
今回は具体的にどのような場面で子どもから目を離してしまいやすいか、またなるべく、目が届きやすい間取りの工夫をご紹介します。
目次
「洗う・干す・たたむ・しまう」の動線を1Fにまとめる
洗濯には「洗う・干す・たたむ・しまう」という過程がありますが、その中でも最も子どもから目を離しがちなのが「干す」作業です。「洗う・たたむ・しまう」は室内でできる事ですが基本的に「干す」という作業は室外で行うため、例えば1Fで洗濯をし、2Fのバルコニーで洗濯ものを干している間に、子どもが怪我をしていたというのが、最も目を離してしまいがちなケースです。最近では家事動線をコンパクトにするために「洗う・干す・たたむ・しまう」を1つの場所にまとめて行う間取りも増えましたが、干す場所を2Fではなく1Fにすることで、こういった危険性を軽減することができます。
他にも、洗濯機から脱衣所までの動線を子供が見渡せる位置に配置し、たたむ・しまうを行う場所を子どものいるリビングが見渡せる場所で作業できるようにするなど、なるべく子どもの気配を感じながら一連の作業を行えるよう工夫することで必然的に目を話す時間というのは短くなります。
キッチンからリビングダイニングが見渡せる
食材を切ったり、炒めたりとどうしても手元に集中しなければならない料理は、子どもから目を離しやすいポイントに加えて、包丁や、火を使うので、近くに子どもがいると危険な場所でもあります。また小さな子どもは、親を探しにキッチン近くまで寄ってきて、相手をして作業を中断しないといけないなど、多くの方が料理を作っている間に子どもをどうしたらいいのか困っておられる方が多いと思います。子どもが好きなテレビやYouTubeを観せることで、ジッとしているというのは子育てママなら経験あるかと思いますが、それもキッチンから見えていなければ、気づかぬ内にキッチンまで来て料理中のあなたにしがみついて、転んでヒヤリなんて事も実際にあるようです。
アイランドキッチンのような独立型のキッチンは人気があり、広くキッチンを使えて、動線が増えることはメリットでもありますが、食材を切っている最中に、子どもがキッチン横に隠れ、急に飛び出て来たりするようなこともあり、結果的に子どもを観る範囲が広くなってしまうという、実はデメリットな点もありますが、最近では一般的になっているキッチンからリビングダイニングを見渡せるようなLDK一体型の間取りというのは、子どもが料理中に何をしているかが自然とキッチンから見えますし、目を離さないという面ではとても大事なポイントです。またキッチン入口にゲートが付けられていると安全ですね。
快適に掃除ができる家
毎日の家事で、頻繁に掃除機をかけるのは難しいですが、子どもがいる家庭では週1〜2回は衛生的に行いたものですよね。掃除機をかけている間は、先ほどの料理と同じく、テレビやYouTubeを観せるのも一つですが、リビング以外の部屋を掃除するとなると、どうしても目を離さなければなりません。小さな子どもがいる場合は抱っこ紐でだっこしたり、おんぶをしながら掃除機をかけるなどをして、子どもから目を離さず掃除ができ安全ですが、1歳6ヶ月の幼児でも平均10kg以上あるので、掃除中ずっとだっこやおんぶするのはとても大変です。
このような事を踏まえて、家づくりの際に意識することは、なるべく時間をかけずに掃除が行える家にしておくというのが重要なポイントです。家づくりの段階から掃除までを考慮して建てられている方というのは正直ごくわずかですが、あらかじめ今あるもの(家具・棚)を把握して、床に置くものを極力減らし、収納をしっかり設け、少しでも掃除機をかける時の障害物を減らしましょう。また家具の配置も踏まえて間取りから、凹凸の少ない間取りにするとほこりはたまりにくくなり、自然と掃除の時短にもなり、子どもから目を離す時間が減ります。
まとめ
親が子どもから目を離すタイミングについて知ることで、子どもの事故や怪我を防止できます。また、料理がしやすくなったり、掃除の時短ができたりなどと、ちょっとした工夫を家づくりに取り入れることで、多忙な家事と子育ての両立を快適にすることができます。子どもが大きくなるにつれて、子どもから目を離す時間は自然と増えていくものですが、家づくりをこれからしていく方々は日頃の家事と子育ての作業の中に焦点を当てて、間取りや各部屋の導線を考える事で、子どもに対してヒヤリとする場面を減らしていきましょう。
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